Q & A
Q1 創薬に直接関係しないテーマでも化合物を提供してもらえますか?
基礎科学分野等のテーマにも、区別することなく提供しています。化合物ライブラリー利用申請のページをよくお読みいただき、「(3)サンプル請求手続の流れ」にしたがって、どうぞお気兼ねなくお申し込みください。コンサルティングにて種々想定される問題点を指摘させていただきますが、スクリーニング実施可否は申請者自身にご判断いただいています。同様の試験が先行実施されている、提供に関する規則をお守りいただけない、公序良俗に反する、等の場合を除き、化合物サンプル提供をお断りすることはほとんどありません。
Q2 スクリーニングでのアッセイ(試験)系の構築がまだですが、相談可能ですか?
もちろん承ります。構築されてからの修正は難しいこともありますので、構築される前の方が有益なアドバイスができるかもしれません。現在のお考え、お持ちの情報を元にご相談ください。
Q3 他の研究者に化合物サンプルやデータベースを渡したいのですが。
申請された方の責任が及ぶ同一研究機関内の方が使用される場合は問題ありませんが、他機関の方に渡されたい場合は、原則的に他機関の方から直接当機構に申請し、契約する必要があります。許可のない再提供は、堅くお断りしています。費用負担や共同研究の事情等で申請機関と化合物サンプルの送付先機関が異なる場合には、申請書にその旨ご記入いただき、ご相談ください。
Q4 申請後、どのくらいでデータベースや化合物サンプルが届きますか?
申請手続・内容に問題なければ、データベースに関しては1~2週間程度、化合物サンプルに関しては、大量でなければ2~4週間程度でお渡しできる見込みです。通常、機関印決裁に時間を要します。
Q5 化合物提供を申請するかどうかを決めるために、とりあえずはデータベース提供申請を行い、ライブラリー化合物を開示していただくことは可能でしょうか?また、データベースを前もって受け取っておき、必要時に検索して化合物申請することは可能でしょうか?
当機構は具体的なターゲット名、化合物使用方法、申請化合物選択方法等の使用目的を詳細に事前にお伺いし、その目的が当機構の化合物サンプル提供に相応しいものかどうかを確認させていただいています。データベースについてもその目的遂行のためにお渡しするものであり、申請目的外使用は認めていません。したがって、基本的にはwetのアッセイ系構築の目処が立っているインシリコ選択の場合にはデータベースを提供していますが、言わば試薬カタログ的な利用方法はご遠慮いただいています。
Q6 化合物ライブラリーの構成は?
こちらでご確認いただけます。
Q7 料金表のプレートコピー提供料金とは何ですか?
請求金額は化合物サンプル自体の代金を含まない実費となっており、提供に必要なプレート代、送料より算出されます。サンプル番号を指定した申請(通常)とサンプルID連番などの予めセットになったサンプル申請(プレートコピー)では、分注作業が異なるため、別料金に設定しています。
Q8 秘密保持契約を申請前に締結したいのですが。
申請書受理後に締結する化合物提供契約には秘密保持条項がありますが、秘密保持契約はどの機関に対しても申請書受理前に締結しないことにしています。ただし、化合物提供契約締結の有無にかかわらず、情報漏洩することがないように契約後と同様、細心の注意を払っています。同様の申請を既に受け付けている場合には後者の申請を受け付けないことにしており、申請情報を利用することは一切ありませんが、申請を受付されなかった方からは、申請情報を先行申請者と当機構が利用したように見える可能性があるため上記対応となっています。
Q9 Q8の「同様の申請を既に受け付けている場合には後者の申請を受け付けない」とはどういうことでしょうか?
同一ターゲットについて同様のアッセイ方法でスクリーニングが既に行われている場合はサンプル提供を制限する場合があるということです。同一ターゲットでも全く異なるアッセイ方法によるため、ヒット化合物が異なる可能性がある場合にはサンプル提供をするようにしています。
Q10 PODとは何のことですか?
PODとはPlate on Demandの頭文字で、Beckman Coulter社 Echoという装置が内蔵されている化合物サンプル溶液の自動分注装置です。Echoは音波により2.5 nLの液滴を精確に非接触分注できる装置です。化合物サンプル溶液を1回の試験に必要な液滴数だけ分注したマイクロプレートをこの装置で作製し、標的タンパク質や試薬、培地等を直接上から加えて測定可能なAssay ready platesとして提供しています(作製手順イメージはこちら)。Assay ready platesを用いた酵素アッセイや細胞アッセイへの使用例はこちらです。PODによる分注では、ディスポーザブルのピペットチップを用いませんが、専用のマスター(親)プレートが必要で、既製のマスタープレートがない場合、新規作製しますので、負担実費額がピペットμL分注の提供方式と異なっています。提供サンプル量は試験1回分のみとなりますので、複数回試験される場合には必要枚数の申請が必要です。微量分注のため乾燥の懸念があり、保管期間は1ヶ月以内を想定しています。多めの分注量で保管状況が良好ならば、半年程度問題ない場合もありますが、アッセイ時期が確定してから申請していただき、早めのご使用を推奨しています。
Q11 追加申請時にはどのくらいの量を提供可能ですか?
濃度は化合物の溶解度に応じて2種類となっており、2mM、10mMの溶液サンプル共、5 microLを基本として、必要最低限の量となります。基本量以上必要とされる場合には必要量を計算されて、その根拠を申請書にご記入下さい。共用としているサンプルにつき、節約にご協力ください。例えば、次に行う2次試験でパスした化合物のみ、さらにその次の3次試験に進める場合、全化合物について2種類の試験の必要量を一度にお渡しすると、2次試験をパスしなかった化合物サンプルに無駄が生じてしまうため、3次試験に要する量によっては段階的な請求をお願いしています。また、in vivo試験に供するような量のサンプルは原則ご提供できませんので、入手先情報をお知らせし、ご購入をお願いしています。
Q12 契約権者として誰を記載すればよいですか?
貴機関の規定により共同研究等の契約権限のある方をご記載下さい。申請される研究者ご自身に契約権限が委譲されている場合には、ご自身を記載いただいても構いません。また、本学の場合には研究者に契約権限はなく、東京大学総長(代理として当機構の事務を所掌する薬学部事務長)が責任者となります。なお、東京大学内からの申請の場合は、申請者ご自身を記載してください。